シールド工法は、シールドマシンと呼ばれる掘削機で地中を掘り進めることでトンネルを構築する方法です。
シールドマシンは、地中深くの土や水の圧力に耐えるため、頑丈な鋼鉄製のシールド(盾)に覆われた円筒形の掘削機です。マシン内部は密閉された空間となっており、トンネルを掘り進みながら構築する壁面も地下水の流入を防ぐ構造となっているため、施工中、施工後ともに地下水への影響が少ないのが特徴です。
マシン前方のカッターヘッドでトンネルを掘り進めると同時に、エレクターと呼ばれる部分で、トンネルの壁を組み立てていきます。また、掘り進める際に発生した土は、マシンの内部に取り込み、さらに後方へと運びます。
初期掘進とはシールドマシンを動かすために必要な電源装置や、掘った土を運搬するための装置、その他に必要となる各種設備を、シールドマシンの後ろのトンネル坑内に設置していくことです。
これらの装置・設備の組立が終わり準備が整うと、本格的な掘進が始まります。これを「本掘進」と呼びます。